チューニングのための現状分析に関する解説
チューニングに限らず分析作業を開始するためには現在の状況を確認する必要があります。ITに詳しくない利用者の場合、何となく遅いとか、処理が返ってこないなど、感覚的な話から入ります。技術的に詳しくないのでしかたありません。その感覚的な内容を客観的な数字で裏付けをしていくこと、それが現状分析です
チューニングのための現状分析とは
チューニングのための現状分析とは、何を行うのでしょうか?
チューニング要件である、非機能要件の中の性能(レスポンス時間やスループット)を確認し、現状分析のための情報収集をしたら分析に入ります
このフェーズでの手順は以下のようになります
1.ヒアリング前の情報整理
・収集した情報を整理し一通り内容を確認し、不足分やヒアリング内容を整理します
2.現状のヒアリング
・現在の性能について、XX入力画面のレスポンスが遅く30秒くらいかかっている等、機能の側面から事象を確認する
・システム構成について、設計書の内容を再確認する
・アプリケーション特性について、処理の特性を確認することで、負荷のかかるテーブル等が分かる場合がある
・開発体制について、技術者のデータベースに関する理解度によってSQL等の問題が把握できる場合がある
・検証環境について、本番と同程度の検証環境は準備できるかを確認する。特にデータ量や情報セキュリティの関係で準備できない可能性が高いので、その場合の代替手段等も確認する
3.ヒアリング結果から分析の方針を決定する
・ヒアリングの結果により、どの情報が有効か、どの情報から分析するかを決定する
4.分析
・方針に則り情報を分析する。この段階はあくまで現状分析なので、問題分析はしませんが、実務では問題が見えてくるケースもあります
5.分析結果の検証
・分析結果に間違いがないか、担当者に確認する
・ヒアリングの内容と情報の内容が一致しない場合は、情報を優先すること
この段階は、あくまで現状分析であり、ヒアリングの内容が情報の内容と一致しているか確認することが重要です